内向型の逆襲

念のため言っておきますが、ブログ名がとてつもなくダサいことは認識していますよ

【プレイレビュー】Lies of P ソウルライク初心者がこの陰鬱で難しいゲームにハマった理由

『Lies of P』

ソウルライクの猛者の方々がこぞってプレイしていたので気になっていました。

本当は興味があるのに、遠くでその現象を眺めるのは僕の悪い癖。

ピノキオの死にゲー、それって面白いの?」

こんな醒めた目でみていましたが今は違います。

 

最初のボスまでのステージの完成度が高すぎて、初期に選べる3種類すべての武器でやり直すほどハマってしまうほど。

 

どんなゲームも必ずプレイしないとその面白さは体感できない。

その当たり前の事実を『Lies of P』で再認識させられました。

 

死にゲーに興味のある方、耐性のある方はぜひプレイしてみてほしい傑作です。

※本文内では『Lies of P』は全てLPと省略します。

 

私の個人的解釈でよろしければぜひ最後までお読みください。

もちろん忖度なしの正直度100%の感想です。

 

 

プレイ状況

プレイ時間は15時間ほどで、ステージ3のボスまで討伐

気がついたら3時間経っていることが当たり前で恐ろしくなります。

 

ハマった理由

1 敵キャラの気持ち悪さが気持ちいい

ピノキオの世界の話なので、敵キャラも今のところ「からくり人形」が主体です。

今後、人キャラも出るかもしれませんが現時点では不明。

 

その人形の動きがとにかく気持ち悪いのです。

からくり人形が滑らかな動きをしていたら、それはリアルでないということになりますが、この気味の悪い一連の動作が実に人形らしくて虜になったのです。

 

ずっと眺めていても飽きない「不快ではない気持ち悪さ」がLPの魅力です。

 

世界一気持ち悪い駅員さんに襲われるP

 

2 吐き気をもよおすほど美しい世界観

『Bloodborne』の世界観を踏襲という噂を耳にしていたので、なんとなく想像していましたが、確かに足を踏み入れたくない気持ち悪い世界であることは確かです。

 

ただ、背景の作り込みが素晴らしく、暗い世界の不快感を綺麗に打ち消してくれます。

 

クラット中央駅の造形は、「ここが待合室でここがトイレなのね。なるほど~」

と気味悪さを無視して、単純に観光客気分で探索するほどになりました。

 

景色の美しさに感動するP

 

3 死にゲーは斬撃音が9割

「死にゲー」のデビューは2年前のエルデンリングでしたが、敵を背後から「バックスタブ」した時の音が気持ち良すぎて、最初の敵の拠点の周りを延々と遊んでいたことを思い出しました。

 

暗くて陰鬱な世界を歩き回るには、それなりの対価が必要です。

それが何か考えましたが、「敵に攻撃した時の音」だという結論で落ち着きました。

 

例えゲームであっても、人の肉を斬る音は聞いていて辛いものがありますが、LPでは皆無。人形を破壊しているのだから、ガシャンという音しか聞こえません。

その音がなぜか心地よくて、ついつい繰り返し同じステージを周回してしまうのです。

 

ゴーストオブツシマで感じた「敵兵を斬る」罪悪感はここにはありません。

敵が人間ではないことが、自分にとって重要な要素なのかもしれません。

 

背後から忍び寄り致命の一撃をくらわせるP

 

4 豪華絢爛すぎる拠点

最初のボスを倒すとようやく拠点に辿りつきますが、その拠点が超豪華なホテルなのです。中世の古き良き建築様式を真似て作られたと思われる秀逸なデザイン、手抜きを感じないオブジェ、武器を強化してくれるお姉さんとその飼い猫。

 

死にゲーの世界の中に突然現れた「癒しの空間」。ギャップに弱い人間の心理を巧みに刺激してきます。大きさはそれほどではありませんが、ここには歩き回る楽しさがあります。

 

最も嬉しかったのは、レコードプレイヤーが置いてありBGMを変えられること。ミュージックプレイヤーは『FF7Remake』や『Nier Automata』でもありましたが、Pでは本当に蓄音機なのです。

 

サイドクエストの報酬で貰ったレコードをかけてみましたが、この楽曲のクオリティがまた高い。おまけに再生を押してから楽曲が始まるまで少しだけ無音部分があり、現実のレコードに忠実。おまけにレコード独特のジリジリ音まで再現されています。

 

このBGMを聴きながらホテルを散策していると、外の陰鬱な世界を忘れることができる。現実を忘れることができるという意味では、実際のホテルと同じ役割を果たしていると言えます。

 

常に敵が全力で殺しにかかってくる死にゲーの世界。

陰鬱で過酷な世界だからこそ、心安らぐ優雅なホテルが必要なのかもしれません。

このゲームにはおもてなしがあります。

 

ソウルライク史上最も豪華な拠点

 

5 人生初の60FPSと高速ロード

Mac + GamePassUltimateで遊んでいます。

つまりストリーミングでのプレイなのですが、それでも60FPSと高速ロードを体験できます。

 

エルデンリングはPS4版を30FPSで遊びました。十分美しいのですが、ネットにアップされているPS5版の60FPSの動画にはどうしても見劣りします。

またPS4内蔵のHDDだとロード時間が長すぎて話にならないので、SSDを導入しました。速くはなりましたが、それなりの待ち時間が生じます。

 

LPでは、パフォーマンス優先モードを選べば60FPSを体験可能。そしてロードも爆速。

60FPSのヌルヌル感+待ち時間のストレスゼロの快適環境で遊べています。

 

何度も同じステージを繰り返すゲーム。

何度もやられてストレスが溜まりやすいゲーム。

だからこそ、60FPSと爆速ロードの快適な環境が重要なのかもしれません。

 

さいごに

最初のボスが倒せず、苦労しました。

レベルを上げたり、ボタンの設定を見直したり、やれることは全てやりました。

 

攻撃しなければいけないタイミングで間違えて回復薬を飲んでしまい、大きな声が出る。

深夜の咆哮が許されるのは一人暮らしの特権です。

 

横で寝ている猫が飛び起きるほどの声を何度も上げ続け、その声に猫が慣れた頃、待ち続けた勝利の瞬間が訪れます。

 

1時間以上は挑戦したはずですが、やっぱり勝てるように調整されています。

こうして人はソウルライクの沼にハマっていくのだなと痛感しました。

 

ソウルライクをやりたいなら、本家ダークソウルシリーズを遊べばいい。

そう盲信していましたが、このようなクオリティの高い作品の出現を目の当たりにして、本家じゃなくても面白いものは面白いと考え方が変わりました。

 

難易度も比較的易しめで、『エルデンリング』や『ダークソウル3』よりも遊びやすく調整されている印象です。

 

今回課金したゲームパスの期限が3月の終わりまでなので、それまで全力で遊ぶつもりです。こんな完成度の高い作品がDay1に選ばれるなら、Xbox本体を買うのもありだなと思い始めています。

※Day1(GamePassで発売日初日から遊べること)

 

 

 

サブスクは死にゲーデビューのチャンス

そうは言ってもいきなりの購入はハードルが高い。おまけに死にゲーは人を選ぶジャンル。明らかに向いていない人がいるのも確かです。

 

発売前は体験版があったようですが、今は存在しません。だからこそ、お試し感覚で遊べるゲームパスとの相性が抜群。ちょっと遊んでみて、僕みたいにハマればやりこめばいいし、合わなければやめればいいのです。

 

肌に合わなければ『パルワールド』や『ペルソナ3リロード』もあります。『Vampire Survivors』や『Dead Cells』なども遊べます。

 

サブスクは、死にゲーデビューのハードルを劇的に下げてくれます。

死にゲー未体験の方は、ぜひこの『Lies of P』を遊んでみてほしい。

 

 

サブスクでの配信は1年契約であることが多く、ゲームパスに『Lies of P』が追加されたのは2023年の9月なので、あと7ヶ月しか遊べる期間はありません。

それまでに多くの人が遊んでほしいですね。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。