感謝と愛着:iMac2011での12年間の冒険
(こちらはAIがつけてくれたタイトルでまさにそのとおり)
ここ20年でのベストバイ、間違いなくそれはこのiMac(Mid 2011)だろう。
なんと12年も現役として使い切ったのだ。
最初に買ったPCは1年、次に買ったDellのノートPCは5年。
それぞれ処理能力や性能や筐体に不満を感じ、使わなくなったのだが、
このiMacは12年使い切った今も、使いたいほど愛着がある。
そんなiMacと距離を置く時期が近づいている。
新しいMac miniを購入したからだ。実に12年ぶりのアップデート。
ここ数年、このiMacは冬場は寒くて電源が入らない症状に陥っていて、現在は冬眠している。春を迎えたらまた再起動して、働いてもらおうと思う。
今回の記事では12年使ったiMacを愛でるだけの記事です。
これしか画像がなかった・・・
1 入手までの流れ
購入したのは2011年の12月。その少し前に亡くなったスティーブ・ジョブズへの手向けのつもりで買ったことをよく覚えている。iPod Shuffle、iPod Touchに続く3つ目のアップル製品だった。
安いお店をネットで探し、北海道の聞いたことのないお店で購入した。そこが最安値だったからそこにしたのだろうが、そこがなぜそんなにも安かったのかはわからない。別に偽物をつかまされたわけでもなく、普通の新品が送られてきた。特に大きなトラブルもなく12年も使えたのだから、正規品だったことは間違いない。
値段はなんと90000円。最小構成のモデルとはいえ、iMacの新品を90000円以下で買えたのは、その時が円高のピークだったからだ。現在は最安値のモデルが199800円と、iPhone同様高嶺の花となり、もう手が出ない価格になってしまっている。
私が購入した2011年のあの時期は、貧乏な男にとっての最もiMacが買いやすいタイミングと、最もiMacが欲しいタイミングが見事に合致した奇跡の瞬間だったのだ。
パソコンを使うようになった直後から、いつかMacで音楽編集がしたいという憧れをずっと抱き続けていたが、思い切ってこの時に買ってよかったと今も思っている。
Macデビューは4つの段階がある。
1つ目がOS
2つ目がその筐体
3つ目がキーボードやマウスなどの純正の外部機器
4つ目は美しいディスプレイ
iMacではこの4つを同時に味わうことができたので、当時の衝撃を超える体験を得ることはなかなか難しいと思われる。パソコンとMacは別物だという偏った考え方は、この頃に刷り込まれたものだ。
ただひたすら感動して、毎日Macに向かうのが楽しかった。
そして今も基本的にそれは変わっていない。
2 長所と短所
長所
・筐体の圧倒的美しさ
中身を入れ替えてでも使う価値のあるほど美しい筐体。Macを使う最大のメリットはここだ。触るたびにテンションが上がるし、満足感がある。これは値段には替えられない価値があり、Macを使い続ける理由になる。
もしオーダーメイドでMacを作れるなら、最新のではなく間違いなくこの筐体を選ぶ。
・CD/DVDドライブ標準搭載
ドライブ搭載最後のモデル。今ではやらなくなったがCDから音楽を取り込む「作業」すら楽しんだ。間違えてSDカードを入れてしまって取れなくなるのも、このiMacを使った人なら経験していることだろう。
・モニター横にSDカードスロット搭載
動画編集のための素材はSDカードで録画するため、SDカードを使う機会は多い。画面の横に手を伸ばせばそこにスロットがあると本当に助かる。
この次のモデルからSDカードスロットは背面に移ったが、明らかに不便でデザインの犠牲になったと言わざるを得ない。
最近のモデルではSDスロットは非搭載で、全て外部ハブに丸投げになってしまったが、これも時代の流れだろう。
・自力でメモリ増設可能
元々は4GBだったが、空きスロットにMBPから取り外したメモリを再利用し、2GBx4のトータル8GBで使い続けている。
安価で増設できるので非常に助かった。
短所
これがこのマシンの最大のネックだ。とにかく遅い。
動画のやりとりは非常にストレスを感じる。
12年の時の流れに置いて行かれていると感じる瞬間だ。
・Bluetooth2.1
Bluetooth4.0や5.0などの最近のマウスやキーボードを買っても接続することができない。そして2.1に対応しているキーボードはもう売っていない。
これは古いMacを使う宿命だ。
ただし、このiMacに付属していたマウスやキーボードを最新のMacに繋ぐことは可能。12年前のものを何の不具合もなく使えているのは、工業製品としての質が高いから。純正は高いがそれなりのものだからだ。
ちなみにマウス・キーボードともに乾電池のモデルなので充電池の劣化という概念が存在しない。交換の発生する充電池よりも、乾電池方式の方が好きだ。エネループ愛好家でもあるので、今後も乾電池製品を推していく。
・冬眠機能
最近知ったのだが、冬場に不調を訴えるPCは多くて、電源周りのトラブルで起動しないらしい。うちは木造の古民家なので寒さが厳しい。このiMacも10年を超えたあたりから冬眠機能が実装された。
ハードディスクの不調を疑っていたが、毎年同じ時期に発生することから「冬の寒さ」を犯人と断定した。年をとって寒さが身に染みるのは人間もMacも同じなのだ。
・アプリの非対応
Notionはすでにこのマシンでは動かせなくなったが、Chromeも今後のアップデートに対応しないと通告がきた。12年前のマシンのスペックでは重くて動かせないのは仕方ない。こればかりはどうしようもないので従うしかない。
3 現在入っているOSとこれまでの変遷
購入当初は、LionというOSがプリインストールされていて、購入して半年後にMountain Lionにアップグレードしたことを覚えている。現在はOSのアップグレードは無料だが、当時は有料だった。数千円ほどの出費だったが、Windowsに比べて随分安いという感想を持った。
上書きアップグレードではなく、パーティションを分けて、OSを共存させる方式を採用した。どこでこの情報を得たかは知らないが、自分にとって最適な運用方法だったことは間違いない
500GBほど容量があったので、100GBずつに5つの領域に分割し、それぞれにOSを入れられるようにした。100GBを作業用のデータ専用領域にしたので、現在4つのOSが入っている。
Lion(2011)
↓
Mountain Lion(2012)
↓
El Capitan(2015)
↓
Sierra(2016)
↓上書き
High Sierra(2017)
MavericksやYosemiteをインストールした記憶がないのは、おそらくその時期に我が家にWifiがなかったからだと思われる。
El CapitanもカフェにiMacを持ち込んで無理矢理アップグレードした(もちろん許可はもらった)。回線速度が遅くあまりにも時間がかかるので、一晩預かってもらったことをよく覚えている。
Sierraも使ったが、High Sierraにどうしても必要な機能があったので、Sierraのみ上書きインストールの憂き目にあった。
このiMacに対応しているOSはHigh Sierraまでなので、現在の状態が最新(最後)のアップデートだ。Siriはギリギリ搭載されているが、iPhoneやiPadとのAirDropに非対応なのが相当の痛手だ。ダークモードももちろん搭載されていない。
現在4つのOSが入っているが、Protools8.0を起動するためのLionと、最新のHigh
Sierraを行ったり来たりするだけで、Mountain LionやEl Capitanはほとんど起動していない。
消去しても何も問題はないと思われる。
4 これまでの主な使い道と使用アプリ
「余計なソフトを入れてもどうせ使わない」
Windows時代の10年でそれを学んだので、Macでは極力シンプルな構成で動かすことに務めた。
Protools8.0
Protoolsの名が出たがこれは音楽編集(DTM)用ソフトで、実はこれを使うためにMacを導入した。それまではWindowsで同じ作業をやっていたが、Macで作業するだけでワンランク上のクリエイターになれた気がした。実力の伴わない人間にとって、これがMacを使う最大のメリットかもしれない。
それまでのPCに比べて処理能力が高いのはもちろんだが、安定して動くという最大の快楽を享受した。トラブルが起こらないのは本当に快適だ。
Mac標準の音楽編集ソフト「GarageBand」がProtoolsの不具合を誘発するので、GarageBandを使うことはなかった。
2024年現在も、いまだにProtools8.0を使っている方。
あなたは間違いなく同志です。
ブラウザはChromeとSafariを使い分けている。割合は9:1くらいでほぼChromeだ。
昔はお気に入りやブックマークがローカルに保存されていて、環境移行の度に苦労したが、今はクラウド同期が当たり前なので何の問題もなく使える。本当にクラウド技術に助けられていることを実感する。
メールはデフォルトのメールアプリを使っているが、作業の邪魔をされたくないので、通知系は全てオフにしている。Gmailはブラウザや携帯端末で見るようにしている。
基本的にMacでのメールチェックはしない方針。
SNSソフト全般
購入した当時はTwitterも入れていた記憶があるが、現在全てのSNSは辞めたので使っていない。高性能のパソコンを使って、スペックを求められないSNSをするのは究極の時間の無駄だと思っている。
この12年で最も存在感の薄くなったソフトがこのiTunesではないだろうか?
調べているうちに、2019年の10月にリリースされたOS10.15のCatalinaからiTunesが廃止になったことを知った
もう誰もCDから音楽を取り込まないし、Apple MusicやSpotifyなどのサブスクだけで完結させている人が大半だろう。
うちは時々サブスクにないマニアックな音楽も聞くし、ゲームの音楽を録音したりするので、いまだにiTuneで楽曲を管理している。aiffファイルからMP3にエンコードしたり、昔懐かしい処理を今もこなしている。
5年前に見捨てられたソフトだけあって、iPhoneとの同期の不具合が多く、ストレスの溜まるソフトでもある。我々のような旧世代の人間をApple Musicへ移行させるための陰謀だと思っている。
12年前はパソコンでiPhoneを管理するのが当たり前だったが、今はWifiさえあればバックアップもなんでもできる。時代は完全に変わった。
2016年くらいから音楽サブスクはSpotifyの無料版を使っている。30日15時間の制限があり、CMも入るが、新作を聞きたい時などに重宝している。
一時期は課金していたが、若い頃に比べると全く音楽を聞かなくなったので、音楽サブスクで元を取れる気がしないので解約した。
うちは周りに民家がないので、生活音のない「無音」状態がどこよりも快適。音楽を聞かなくなったのもそれが原因かもしれない。
ちなみにiPhone版は強制シャッフルだが、iPadやMac版はアルバムどおりの曲順で聞けるのでオススメです。
Pages・Keynote・Numbers
Pages ブログや原稿の執筆
Keynote 動画作成のための素材やサムネ作り
Numbers ゲーム攻略情報のまとめや支出やサブスクの管理
ここ数年は、この3種類のソフトの使用頻度が最も高い。
古いiMacも今でも現役として使えているのは、CPUの性能を必要としない、この3種類の動作の軽いソフトをメインで使っているからだろう。
今もこの原稿を作るのに使っているし、お世話になっておりますという言葉しか浮かんでこない。
ちなみに今は無料で使えるが、僕がiMacを入手した当時は、この3つだけiWorksという形態で別売りされていた。
2013年のOS Mavericksから無償提供され始めたが、アップデートには非対応。それ以前のOSを使っているMacユーザーは購入の必要性があった。なんとか無料で使える手段はないかいろいろ試したが、諦めて購入した。ちなみにアマゾンで2980円。DVDでインストールした最後のアプリかもしれない。
それぞれを単品購入する場合は1200円だったらしいが、今はおそらく値上がりしているはず。
2013年以前の古いMacを買って、これら3つのソフトを使いたい場合は別途購入する必要がある。たとえ、自分のiPhoneで無料で使えても、それを持ち込むことはできない。
そういう仕様だから仕方ない。
iMacを買ってすぐの頃、このアップルらしからぬ非常に使いにくいソフトで動画編集をしていた時期があった。Youtubeのアカウントを作ったのもその頃だ。
iMovieはいちおう動画編集はできるというだけで、誰にもオススメできない。
字幕の編集が圧倒的にやりづらいからだ。
悪いことは言わないから他のソフトを使うべきだと思う。
Notion
スケジュール管理アプリ。
最近このMacに非対応になったので、ブラウザで使っている。
めちゃくちゃ動作が重かったので限界だったのだろう。新しいMacでも使うので動作がどうなるか楽しみだ。
5 これからの使い道
音楽を録音する必要がある限り、このiMacを使い続けることになるだろう。
先日また不具合が発生して強制シャットダウンしたまま、再起動不可能(冬眠状態)になっている状態だ。今はサブのMacBookPro(Late 2011)→新しいMac miniに引き継いで、この原稿を仕上げている。
今後のiMacの予定だが、まず冬眠から目覚めた後、12年使い込んでいるHDDの交換をしたい。今のままだといつ壊れるかわかないので不安だ。SSDへの換装ができれば再び生まれ変われるはずだ。おそらく冬眠癖は治らない。
OSはLion固定で、音楽録音専用機として再始動する。
ProTools8.0は当然新しいMacでは動かないし、新しいサブスク形式のProToolsを導入するつもりもない。
ProTools8.0とは運命共同体。今後もこのiMacが動く限り、共に働き続ける。
長い記事を最後まで読んでいただきありがとうございました。
次回は新しいMac miniを褒め称える記事です。