たまにはゲーム機本体の話をしましょう。
僕はPS5本体を持っていません。エルデンリングをプレイしていた期間が「PS5欲しい病」のピークで今はおさまっています。DLCが出れば再燃する可能性はあります。
争奪戦という不毛なバトルに参加する労力を考えると、スイッチの神ゲー遊んだり、Xboxゲームパスのインディーゲーム遊んだりする方がコスパはいいです。実際日本のゲームソフトの売り上げを見るとその傾向が見て取れます。PS4や5のソフトは全然売れていません。
今後、日本でのPS5争奪戦はさらに過激になることは確実です。そしてPS5に冷めて行く人、争奪戦から脱落する人も今以上に増えていくでしょう。
その理由を考察します。
ただの個人的考察であることを理解して、お読みください。
今はアマゾンでも招待制で買えるようになっていて、当選の報告もちらほらあります。
その気になれば買えるのではないでしょうか?
PS5の適正価格は67500円
PS5のアメリカでの定価は$499.99です。
これに110円を掛けると、日本での販売価格¥54978(税込)に近くなります。
消費税が絡んできますが、そこは目を瞑ってください。
現在のPS5の日本での価格は、発売日と変わらず1ドル約110円で計算されています。
ちなみにPS5の発売日2020年11月12日の円相場は、1ドル約106円だったので適正価格です。しかし発売から1年8ヶ月経過した今、状況は全く違います。
先日、1ドルが約140円に近づいたという報道がありましたが、この半年でものすごい勢いで円安が進んでいます。2022年6月と7月にApple製品が値上げしたというニュースは皆さんの記憶にも新しいはずです。
アップルは値上げして、SONY(プレステ)は値上げしないのか?
日本の企業だからそんなことはしないだろう?
いや、そんなことはありません。世界経済はそんなに甘くない。
今すぐにでも適正な価格に値上げしたいというのが本音だと思います。
1ドル135円で計算すると、67498円
これが現在の円相場を反映させたPS5の適正価格。約12500円の値上げになります。
値上げされる前に買っておきたい。
それが日本人の本音でしょうが、現実はかなり厳しい。
そもそも日本に出荷されてません。
その傾向は発売直後からありましたが、さらに加速しています。
円安でさらに加速する転売
日本人だけでなく、中国人がPS5を転売目的で買い占めている。
それは以前から言われていましたが、現在はそれ以外の国の人も加担しています。なぜなら単純に儲かるからです。
最安値の日本でPS5を買って、本国で売ればそれだけで利益になる。
勝利が約束されたビジネスです。
例えば米国人なら日本来訪時のお土産でPS5を買えば、国内で買うよりも12500円分お得になるのです。大雑把な計算ですが、定価$499のPS5が、日本なら$410で買えるのです。
店頭に並んでないので、現状ではお土産として買うことは不可能ですが、アマゾンなどそれ以外の方法なら可能です。輸送費用を差し引いても、買っただけでこれだけの利益があるのです。米国内でもPS5の供給は安定しているわけではありません。当然PS5が欲しい人はたくさんいるので、誰でも簡単に売り捌ける。つまりリスクなしで儲けられるのです。
これが日本のPS5を世界中の人が狙っている理由。
世界中の人が参戦する日本でのPS5争奪戦。もう日本人が勝てる可能性はかなり低いでしょう。家電量販店やゲオなどが抽選販売をしてくれていますが、そのやり方でしか本当に必要としている日本のゲーマーに届けられないというのが正直なところ。僕は諦めてますよ。
値上げして文句言われるくらいなら、出荷しなければいい
実際は違いますが、PS5の1台の製造のコストが、$300だとしましょう。
米国に出荷すれば$199の利益、日本に出荷すれば$110の利益。今の状況で日本に出荷しても全然利益率は低いです。そんな国にわざわざ出荷しますかね?
日本に出荷しても、半数は転売され、ソフトの売り上げにつながらない。しかも元々日本では任天堂が強く、SONY系の代表作ホライゾンシリーズやゴッドオブウォーシリーズなどは、世界に比べて全く売れていません。
今週のファミ通のゲームソフト販売本数ランキングでは、トップ30のうちPS系はわずか2本のみ。しかもその売り上げ本数が少なすぎるのです。
プレステ系のソフトの売り上げ本数は9,011本
スイッチ系のソフトの売り上げ本数は17,1521本
比率は1:19です。全ソフト売り上げの95%をスイッチが占め、PS系は5%しかありません。
プレステが弱いというより、スイッチが強すぎるのですが、日本への出荷をためらう要素であることは間違いない。
・本体を売っても利益が出ない(本体を売って利益を出そうとはしていないが・・・)
・おまけに転売業者が買い占める(本体が売れてもソフトの売り上げにつながらない)
・ソフトも全然売れていない
日本での販売数の約半分が、海外向けの転売だと言われています。
日本に出荷することそのものがリスクなのです。
今の日本の入手状況で値上げしても反発しかないことはSIE側も分かっています。そんな国で値上げをするくらいなら、普通は「出荷しない」を選びます。
値上げしても文句しか言われない、おまけに利益も出ないのですから。
値上げをしない理由
前世代の機種PS4は、2014年の2月の発売日から1年半後、2015年10月に本体の販売価格を39980円→34980円に5000円値下げしています。
発売日当時の円相場が1ドル約102円、値下げした2015年10月の円相場が1ドル約120円。円安が18円進んでいるのに、値下げを断行しています。
つまりSIEにとっては、本体を売ることでの利益はあまり関係なく、本体を普及させてソフトを売る、PS Plusに加入させることが重要であることがわかります。
2022年6月にPS Plusがリニューアルされ、サブスクが「稼ぎ頭」という傾向は今後さらに加速していきます。
ほとんどの日本人が「値上げしてもどうせ手に入らないんだから関係ないよ」と思っています。それはSIE側も把握しているはず。その状況で値上げすることは、ただでさえPSソフトの売り上げの割合が低い日本では致命傷になりかねません。
SIEにとって一番怖いのは、サブスクサービス(PS Plus)の解約です。安定的売り上げを絶たれるわけですから。
PSプラス解約への決定打となる値上げはしないはず。
それが僕の予想です。
さいごに
日本人がどれだけPS5が買えないと嘆いても、現状は相当厳しく改善もしないでしょう。PS系のソフトが全然売れないのだから仕方ないです。
繰り返しになりますが、日本に出荷することそのものが企業にとってリスクなのです。
・値上げして反感を買うくらいなら、出荷数を減らす
・日本に出荷して損をした分はPS Plus(サブスク)できっちり回収
・今の機種では値上げはしない
・値上げするとしても、新型や廉価版の登場と同時期
これが僕なりの考察(予想)です。
出荷数を絞る
これが企業としての今できる最善の策なので、今後も日本での品薄は続くと思われます。
いつまで経っても中古が新品より安いという「当たり前」の状態にはならないし、店頭で普通に買えるようにもならないでしょうね。
完成しているのに市場に出せない「FORSPOKEN」本当は早く世に出して遊んでほしいだろうに。ハード普及率の都合で発売日が何度も延期されているのは本当にかわいそう。そんな不遇なソフトが生まれないことを切に願います。
ゲームを遊ぶためのハードルが高すぎる
PS5を2年間追ってきて痛感することです。
ハードの争奪戦に参加してまで新しいゲームを遊びたいと思わない。
それがライトゲーマーの正直な気持ちです。
スイッチとPS4そしてゲームパス、現行機で遊べるソフトがまだ無限にあるし、積みゲーもある。それを遊んでいるうちに多分5年くらい経過しそうです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
あくまでも個人の意見であることを再度確認していただけると幸いです。