前回の続きです。
2009年 四国で修行するおっさん
2009年の10月に2週間くらい仕事を休んで、ずっと憧れていた四国一周旅行を敢行しました。電車でぐるっと回っただけなのですが、とにかく景色が美しかったことを覚えています。あれは世界の車窓からの四国バージョンでした。コロナが収まったらになりますが、いつかまた行って今度は途中下車して街を歩きたい。
ただ、一つだけ激しく後悔していることがあります。それは荷物がめちゃくちゃ重かったこと。今思えば血迷っているとしか思えない選択なのですが、旅行の途中で友達に旅の様子を報告するために「ノートパソコン」を同行させたのです。
この時、携帯したNotePCは重さが2.9kg。明らかに携帯してはいけない重さ。デジカメや着替えなどその他のモノも入っているのでトータルで7、8kgあったのでは。
それを常にリュックに入れたまま移動するおっさん。その負担は全て体にのしかかってきます。訓練兵レベルの重い荷物を背負い四国を回る。まさに修行。お遍路の辛さをちょっとだけ体験することができました。
朝7時くらいの電車で、徳島駅から高知駅を目指したのですが、ほとんど寝てたことを覚えています。土讃線は美しい山沿いの道を走る絶景路線。絶対に寝てはいけないのですが、睡魔に勝てませんでした。当時は強行日程のせいだと思ってましたが、今思えば明らかに重い荷物のせいですね。あれは疲れるよ。
民間人の限界を超えた荷物を運びながら何をしたかったのか。本当に謎です。
ホテルの一室でLANケーブル経由でネットに繋ぎ、今日見た景色の素晴らしさを遠くの友人に報告。それは素晴らしいことだけど、重い荷物のせいで体力が犠牲になって肝心の景色を見れていない。本末転倒すぎる・・・
※この頃はWifiも今ほど普及してなくて、あってもネットカフェくらい。ホテルにはLANケーブルが備え付けてあり、それでネットに繋ぐのが一般的だった。
今ならこれ、iPhone一つで全て完結です。その重量はわずか200g。あの時運んだNotePCの1/15の重さ。荷物が重かったのはそんな時代だから仕方ないのですが、進化に感謝せずにはいられません。
次に四国に行く時は超軽量化した民間人用の装備で、修行ではない旅をしたい。そして無意味なシェアなどせずに、景色を脳裏に焼き付けたい。
2010年 iPod Touchを買い、WiFiデビューするおっさん
自宅でWiFi電波が飛んだ時は本当に感動しましたね。
自宅WiFi化に使った機材はAppleのAirMac Express ベースステーション。インターネット=有線ケーブルだと思っていたので、無線でネットができる進化には度肝を抜かれました。
※当時はプロバイダから提供されるルーターにもWiFi機能は搭載されず、有線LANポートのみが大多数だった
これとほぼ同時に買ったのがiPod Touchの第4世代。これが僕のiOSデビュー。iPod TouchとWiFiの相性が実に良かった。この時に全ての感動を味わったので、数年後にiPhoneを初めて使った時には「本当に電話できるんだな」という地味な感想でしたね。
iPodに入っている音楽を無線で飛ばして、再生。
リモコンでもあり、プレイヤーでもある。万能すぎる端末でした。iPod Touchから受けた衝撃は大きく、PCを買って初めてネットにつなげた時と同じレベルでしたね。
iPod Touchを買った直後、この年の10月に九州を旅行しているのですが、その時はNotePCなどの重い機材を運ぶことからは解放されました。車旅だったのでギターも同行。道の駅の車中でギターを弾きながら作曲し、それをiPod Touchのボイスメモに録音したり、それっぽいことに使ったりもしました。
ですがこの当時、無料WiFiは今ほど整備されておらず、iPod touchの限界を感じたのも事実です。
この年AppleがiPadを発表。最初はその凄さがよくわからなかったのですが、今では皆さんもご存知のとおり、遊びにも仕事にも活躍する万能で最強の端末です。
AppleはiPad以降革新的な発明がありませんが、個人的には今あるMac・iPhone・iPadなどの主力製品をブラッシュアップするだけでも十分だと感じています。
僕がiPod touch(第4世代)に感動している頃、世間ではiPhone4が流行っていて、一般の人がガラケーからiPhoneに乗り換え始めたのもこの頃でした。
今では信じられませんが、この頃はSoftbankしかiPhoneを扱ってなかったんですよね。
まだこの頃は4G回線は普及していなくて、携帯だとi-modeとかEZwebでネットするのが主流だった。僕はあの画面に馴染めず携帯(ガラケー)でネットをすることは最後までなかった。
この頃はまだ、バカッター・バイトテロみたいな炎上事件は今ほど多くなく、平和だったような気がしますね。ネット回線が太く・速くなるほど炎上事件が増え、その破壊力は大きいです。
回線が太くなったからって、なんでもかんでも垂れ流せばいいわけではないのですが、僕も含めて人間は他人の過ちから学ぶことが難しいみたいですね。
ここ数ヶ月のあいだに起こったことからも考えさせられることが多く、僕みたいな弱小でも言葉は選ばなければいけないと痛感しています。