両家初の顔合わせ。
「ひらまさのどこが良いの?」という母からの問いに対するみくりの答え。
指示が具体的で明確。無駄がないんです。
それから・・・
突拍子もない提案に対しても現実的な解決策を探ってくれる。
非常に好ましいです。
「指示が具体的で明確。無駄がない」
これは上司部下の関係はもちろん、夫婦であっても必要なことだなと個人的には思いました。
「あれやって、これやって」じゃ伝わらないことの方が世の中には圧倒的に多いです。きちんと説明していないことが原因なのに「なんでできないの?」って言われても「適切な指示を出さないからでしょう」としか思えません。
思考停止してる人って指示すらもロクに出せないケースが多いです。指示を出せずにキレて自滅している。超能力者でもない限り、心の中までは読めません。だからどんなケースであっても、絶対に具体的で明確な指示を出す必要があります。
車を運転している時に、助手席の人にナビを頼んだことがありましたが、「こっちに曲がって」と言うのです。「そういうときは右か左かを言わないとダメだよ。こっちは前を見て運転しているんだから」と注意しましたが、明確な指示を出す必要性がわからない人はわからないんです。
男女関係だけでなく、仕事、遊びでも同じです。
LINEのやりとりにしても一度で全ての情報を的確に伝えてくれる人と、何度もやりとりをしなければいけない人。疲れるのはどちらか明らかですよね。
説明をきちんとしないということは他人に敬意がないということです。
「指示が具体的で明確」
人を見るときはここを見ると間違いません。
はっきり言うと、ここが全てです。
第二話からトラブルメーカー、兄のちがや登場。彼と比較するとひらまさがいかに誠実な人間なのかがよくわかります。
みくりのお母さん役の富田靖子さん、お父さん役の宇梶剛士さん、一話に続いて、第二話でもいい演技されてます。
富田靖子さんと高橋ひとみさん、それぞれが両家のお母さん役。自分が歳をとったことを痛感しますね。
津崎家側の頑固そうなお父さんからの「おめでとう」という重い一言。
ここもいいシーンでした。
■沼田さんの本領発揮
会食のシーンが終わり、舞台はふたたび303号室へ。
日野さんが来る予定でしたが、急遽風見さんと沼田さんがやってきます。
ここからは古田新太さんの独壇場。
寝室を覗こうとする沼田さん。あのシーンは何度見ても笑えます。
そのあと、クックパッドにレシピをアップしていたハートフル坊主さんだと判明。実際に本人もやってそうだと思えるから不思議です。
役柄も本人も強烈です。
パン粉ケーキをキッチンで作りながらのみくりと風見の会話にこういうのがありました。
風見
自分の時間を誰かと分け合うのが煩わしいんです。要するに自分勝手なんですよ。
みくり
時間を分け合う?もしかしたら風見さんは相手の気持ちも大事なんじゃないですか?
相手を尊重しているからこそ自分だけじゃなく相手の時間も同じように奪いたくない。自分勝手なようで実は優しいのかもしれませんね。
みくりの洞察力の深さに感動。「自分の時間を誰かと分け合うのが煩わしい」なんて口走ったら普通帰ってくる返事は「あんたサイアク」の一択です。
このあと雷雨となり電車も止まってしまい、お泊まり会になってしまいます。
そこでも笑えるシーンはあったのですが、ここでは割愛します。
雷光に狂喜する百合ちゃん、ここに彼女の狂気が凝縮されてます。一瞬しかありませんが、このシーン大好きです。
最後のひらまさの言葉が良かった。
僕は昨夜反省しました。知らなかったじゃ済まされないこともあります。もっと周囲に目を配らないと。職場というものは従業員だけの努力じゃままなりません。雇用する側も努力しないと。僕は雇用主としてみくりさんが働きやすい環境を提供したいと思っています。もし何か気になることがあったら遠慮せず、何でも言ってください。
雇用主としても、男としても、人間としても最高の言葉です。間違いなく名言です。
ルーズな関係になりやすい家庭こそこの概念を導入すべき。大切なのは他人への敬意です。それさえあれば全てが上手くいくと僕は思います。
自己肯定感がこの作品の隠れたテーマでもありますが、ひらまささんを見ていると自己肯定感が低いこともそんなに悪いことではないのかなと思えます。