2022年3月4日発売のトライアングルストラテジーの体験版を最後までプレイしました。
ちなみに体験版は2種類あり、僕がプレイしたのは2022年2月10日のニンテンドーダイレクト直後に配信開始された新たな体験版(プロローグデモ)というモノで、それ以前の体験版は現時点でダウンロードはできなくなっています。体験版の容量は2.8GB、けっこう重いですね。
新たな体験版では3章までプレイ可能でセーブデータを引き継ぎ可能です。以前の体験版に比べて、遊べる範囲は減りましたがセーブデータを引き継げるという圧倒的なメリットが存在します。発売間近にリニューアルされた体験版ならではのメリットですね。
物語の続きが気になりすぎる
これが体験版をプレイした後の率直な感想です。緻密で戦略性のあるバトルが売り物なゲームだと思いますが、重厚な物語の方に引き込まれました。ただストーリーがやや難解というか、理解力が必要なので頭が疲れている時にプレーしても何も入ってこないと思われます。空き時間にちょいちょいではなく、きっちり腰を据えて向き合う必要のあるゲームです。
体験版の時点では、攻略も何も不要。ほぼ一本道なので迷うことはないと思われます。スムーズに進んだので難しさも感じなかったです。
体験版クリアまでのプレイ時間は6時間ほど。物語の魅力やこのゲームの特色は十分伝わるボリューム。「これ、やる意味あるの?」っていう短い体験版が多い中、きっちり遊ばせてくれるのはありがたい。さすがスクエニです。
それでは簡単な感想を語っていきます。
1 世界観が良い
いきなり主人公の政略結婚から始まる重い展開。そして明らかに戦争は避けられそうもない三国間の関係。中世ヨーロッパに普通にありそうな物語です。
序盤は少しだけバトルもありますが、ほぼ話を聞いて世界観をひたすら理解するだけ。話8:バトル2くらいの割合です。導入部って感じですね。
話を聞くのが苦痛に感じる人もいるかもしれませんが、深みのある物語に少しずつ引き込まれていきます。最終的にこの重厚な物語がどう収束していくのか楽しみです。感動する要素には大いに期待して良さそうです。
物語を重視しているので、会話を聞く時間が長いです。難しい話を理解できないほど集中力のない時はプレイしない方が良いかもしれません。
2 キャラが魅力的
体験版では3章までしかプレイできませんが、そのわずかなキャラ同士のやりとりの中で推しキャラが出てくるほどキャラが立ってます。個人的には主人公とフレデリカの関係が好きです。推しキャラは隠密のアンナ。忍者的な役割がカッコよくて、声や性格もストライクです。
ただ、敵を含めて多くの人物が序盤で一斉に登場するので、誰がどんなキャラなのかを把握するのには時間がかかりそう。しかも表情のわからない2Dのドット絵なので名前と顔(キャラ)が一致しづらい。ここは声優さんの演技に依存するしかありません。
3 戦闘は慣れが必要
この手のゲームはほぼ初心者なので、現時点では何が正解なのかわかりませんが、慣れれば全て解決するだろうと思われます。マス目を使ったバトルも思ったほど難しくはなかったです。
ある程度進めると解放される「酒場」でバトルの練習も可能です。これはありがたい。
4 話しかけると猫が鳴く
猫に話しかけると鳴いてくれます。それが嬉しくて、町の探索が進む。
街での会話は作業になりがちなので、この癒しが待っているのはありがたい。
5 説得と投票という画期的なシステム
最も驚いたのがこれ。物語の分岐点で仲間を説得したり、投票したりで行き先を決めるシステムになっています。信念の天秤という名前がまたかっこいい。主人公セレノアの意思だけで突き進むのではなく、みなと折り合いをつけながら進む。斬新です。
6 豊富な職業と強化要素
セレノア 剣士
ベネディクト 軍師
ロラン 槍騎士
フレデリカ 火術師
ジーラ 療術師
アンナ 隠密
ヒューエット 鷹弓士
エラドール 盾士
体験版の時点でこれだけのキャラ(職業)があります。ドラクエやFFなどのJRPGに慣れ親しんだ人なら役割は一瞬で理解できるでしょう。
ロングソード→白銀の剣→???
武器威力アップ
HPアップ
物防アップ
魔防アップ
幸運アップ
主人公セレノアはこれらのステータスを上げることが可能。しかも武器ランクが上がることでさらに別の要素も強化可能。鉄鉱石・上質な鉄鉱石・特級鉄鉱石など必要な素材のレベルも上がっていきます。それに加えてお金も必要。キャラごとに強化できる要素や素材も違うので集め甲斐があります。
さらにクラスアップという強化要素もあり興味は尽きません。どのキャラを強化するか迷うことは確実でしょう。
7 テキストや音楽も秀逸
見逃してはいけないのがテキストや音楽の質の良さ。
難しすぎず、簡単すぎず。普通の大人にとってちょうどいい読みやすい文章が続きます。このあたりは日本製ゲームの良いところ。難解なストーリーを難解なテキストで描くゲームで挫折した経験があるので、この配慮がありがたいです。
特にずっと聴くことになる音楽の質は高いです。
最後に
HD-2Dがどんなものなのか。それを知りたくて遊んでみましたが、想像以上に画面は綺麗でした。FF6やDQ6を遊んだ頃の興奮が蘇りました。
表情のわからない2Dのドット絵のキャラだからこそ、こちらが能動的に心情を読み取らなければいけない。それが逆に没入感を生んでいるのかもしれません。そういえば昔はそうだった・・・それを思い出しました。3Dフルボイスが全盛の現代にあえて2Dのゲームを作る意図がよくわかりました。
体験版から製品版へのセーブデータの引き継ぎが可能なので、お試しで3章までプレイしてみて面白そうなら購入を検討するというのもアリではないでしょうか。3章まで遊べばこのゲームの魅力は十分に伝わります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。