内向型の逆襲

念のため言っておきますが、ブログ名がとてつもなくダサいことは認識していますよ

DQ11 王立メダル女学園、神聖なる学び舎で勇者について考える

ネタバレありにつき、未プレイの方はご注意ください。

 

ナギムナーは悲しさだけが残る辛い場所となりましたが、村人たちは南国の民らしく明るく生きています。何よりも孫キナイが一皮むけてさらに立派な漁師になったのは嬉しいです。

 

ロミアの遺してくれたマーメイドハープを使い海底王国へ向かいます。

 

■海底王国ムウレアにて

日本人なら誰もが知っている童話浦島太郎。竜宮城の存在を遺伝子レベルで受け継いでいる我々日本人は、海底世界に対する並々ならぬ憧れを抱いています。

そんな日本で作られたドラクエで海底世界が描かれるのはある意味必然なんですね。

 

それにしても美しい世界です。これを描写できるほどの技術の進化に感謝せずにはいられません。

 

女王セレンに謁見。ロミアのことを伝えにきたのですが、すでに彼女はそのことを知っています。

 

人間と人魚は共に生きる道を何度も探してきました。

けれどそれはかなうことのない夢。

 

中略

 

・・・キナイとロミア。

巡り回る命の大樹の意思のもと

ふたりがふたたび出会うことを祈りましょう。

 

そして今わたくしとあなたが出会ったのも

大いなる世界のご意思でしょう。

我らが勇者よ。

 

時の流れに身をゆだねなさい。

大樹がそれを望むのならば

わたくしたちはきっとまた巡り合う。

 

すべては大樹の導きのもとに。

 

威厳だけでなく品格も備えた完璧な女王。こんな人に統べられている海底王国の住人たちは幸せです。ロミアのあの品の良さも納得です。

 

ロミアの部屋を訪れましたが、すでにキナイを迎える準備は整っていて、さらに切ない気持ちになります。

 

ここでも中ボスを倒す系のイベントは発生せず、お話を聞いたらオーブをもらえるという流れになっています。すべてのオーブにそれぞれダンジョンと中ボスをセットしていたら、時間がいくらあっても足りないのでこれくらいでいいのかもしれませんね。

 

このあと、メダチャット地方を訪れます。北のメダル女学園と南のプチャラオ村どちらにも進めますが、僕は先にメダル女学園のイベントを進めました。どちらから進めてもストーリーの進行に影響はありません。

 

■王立メダル女学園という名のエリート養成所

ドラクエのやり込み要素の一つ、小さなメダル集め。

集めるだけでは報酬はもらえず、どのドラクエでもメダルを提出する場所が必要になります。

 

代々メダル王がこの役をやってきたのですが、確かドラクエ8では女王か、姫がその役を担っていたはずです。DQ9DQ10は未プレイなのでわかりませんが、DQ11のメダル提出場所は学校です。

いろいろと突っ込みどころはありますが、この設定は斬新ですね。

 

校歌も作られていて、朝礼での校長の挨拶もあります。作り込んでいますね。校庭ではメダルを優雅に拾う練習を続ける女学生の姿もあります。とにかくのどかです。

 

学校の作りも独特で真ん中に校長の部屋を置いて、周りに部屋を配置しています。その中庭に自由に過去のイベントムービーを閲覧できる場所が用意されています。これを待っていた。この機能最高ですね。

 

悲しい人魚の話を経験したあとだけに、この悲しい要素とは全く無縁の陽気な雰囲気がありがたいです。

 

メダルを集めることで世界を知り

ステキなレディーに必要不可欠な

すぐれた知性と教養を身につけるのですな。

 校長の一言。

 

小さなメダル集めにそんな目的があったとは知りませんでした。

世界各地で他人の家に忍び込み、ツボを割り、タンスを開けてメダルを集めてきた勇者一行。優れた知性とはかけ離れた行動を積み重ねてメダルを集めただけに、かなり後ろめたい気持ちになります。

 

ここからは提案になります。

プレイしながらずっと感じていたのですが、ツボを割ったり、タンスを開けたりっていう要素もそろそろ終わりにしてもいいのではないでしょうか。

 

過去のドラクエに比べると描写能力も向上し、容量も増えてやれることも圧倒的に増えました。やれることも増えたので、その分やらなくていいことはどんどん削るべきではないでしょうか?

 

過去の作品では容量の都合上、やりこみ&隠し要素として街の中にあるツボ、タル、タンスにアイテムを忍び込ませる必要がありました。今の容量豊富なドラクエでこれをやる理由がわかりません。

 

誰かと話したらメダルをもらえるとか、井戸の中に宝箱があるとか。そういう自然な流れでアイテムやゴールドや小さなメダルが集まるようにした方がスムーズかと思います。

本棚の本は盗むわけじゃないので今のシステムのままでいいと思いますが、他の方法が無限にある中で、今までやってきたからという理由で同じ要素を継続する必要はないと思います。

 

勇者と呼ばれる少年が他人の家のタンスを開けて物を盗むという行為に尋常ではない違和感を感じます。

次のドラクエの主人公が勇者になるかどうかはわかりませんが、タンス開け、ツボ割りの要素はなくてもいいかなと個人的には思っています。

 

道徳的にどうこうよりも、作業要素が強すぎて嫌なんですよね。そんなことをしなくてもアイテムを集める方法は今のドラクエならいくらでも可能ですよね。

 

DQ4DQ5が登場したころはツボ割り、タンス開けは斬新でした。もうあれから30年が経過してもう斬新ではなくなってしまったのです。

古い慣習に縛られるのではなくて、新しいことを始めてほしいです。

 

街に行ったら「アイテムを回収」するのではなく、純粋に街の人との会話を楽しみたいんですよ。

クリアするために必要な会話とそうでない会話があります。ボイスがある人、ない人それも面白いのでこのままでいいと思います。

 

イベントの始まる前と始まった後、会話の内容が変わっていることは多々あります。僕はそれを全て聞かないと気が済まないタイプの人間です。

「あ、この人にはこんな一面があるんだ」みたいな新しい発見もあります。その会話と小さな発見、ちょっとしたほっこり感。ストーリーの進行とは関係ない人間味、これこそがドラクエの楽しみじゃないですか?

 

アイテムがもらえるからタンスは開けるけど、アイテムがもらえないから人とは喋らないってすごく寂しい気がします。

ガーターベルトとかもタンスから盗むんじゃなくて、ちょっと妖艶なお姉さんと会話したらもらえるとかの方が面白くないですかね。

 

今回は他人の家のキッチンのかぼちゃを足で蹴飛ばして割ることができます。

一生懸命ソーセージを焼いている奥さんがあれを片付けることを思うと、この要素は本当に必要なのか?と思ってしまいます。

 

他人の家のキッチンのかぼちゃを割って何もしない16歳の少年。

髪はサラサラであっても、それはまさに悪魔の子です。

 

メダルを集めることで世界を知り、ステキなレディー(ジェントルマン)に必要不可欠なすぐれた知性と教養を身につけるのですな。

メダル校長の言葉が沁みますね。

 

怪鳥の幽谷でオーブを手に入れ、次はプチャラオ村へ向かいます。

星ドラでずっと名前だけは知っていたメルトアとついに対峙します。