単行本で既に結末を知っている物語。
映画館で見る意味はあるのか?
そんな想いはありましたが、見てきて正解でした。物凄い迫力に圧倒されました。
アニメーションの進化と声優さんの演技を堪能
ストーリーを知っているのに大勢の人が映画館に足を運ぶ。
結末がわかっている物語が映画の興行記録を更新する。
これは凄いことです。
単行本を読んでいる人なら結末を知っている映画なのでネタバレを隠す必要もないと思いますが、悲しくも熱い物語であることはわかっていました。
僕の中でこの映画の何が記憶に残ったかというと「圧倒的迫力」ですね。それを見に行ったのだと思います。物語の感動よりも、映画の迫力に魅了されました。
声優さんの演技も、アニメーションの見せ方もとにかくすごかった。
その2つを堪能できただけでもうお腹一杯です。
善逸・伊之助・禰豆子そして煉獄さんが列車の中で戦うシーン。
漫画だとスーッと読み進めてしまうのですが、ここは迫力があってかっこよかった。
物語全般を通して魘夢CV平川大輔さんの超存在感のある演技が際立っていた。あの中性的な声の魅力はたまらないものがあります。この映画の主役は煉獄さんなのでしょうけど、魘夢も間違いなくこの物語の影の主役です。
まさかの上弦の鬼猗窩座の登場で存在感の薄くなってしまった魘夢。この映画史に残る作品で思う存分暴れまわって報われた気がしました。
猗窩座もこの時点では憎くき敵なのですが、既に彼の過去も最期も知っているのであまり敵という感覚になりませんでした。
心を鬼にした人間が、鬼よりも鬼である。
鬼滅の刃から学んだことですが、現実を見渡してもこれを痛感します。
美しく黎明に散るのはDVDにおあずけ
単行本の第8巻66話の「黎明に散る」の名シーンと名言。
ここがこの映画のクライマックスで最も感動するシーン。ここにこの映画の全てが詰まっていて、ほとんどの人がここを見にきたはず。予想通り周りからはすすりなく声も聞こえてきます。
すすりなく声の奥の方から「ピーポーピーポー」とサイレンの音が鳴り始めました。まさかこの映画の最大の見せ場で外の道路を救急車が通ったのです。
ド迫力の戦闘シーンだったらかき消され気づかなかったかもしれませんが、BGMもなくなりただ煉獄さんが語るだけの静かなシーンだったので余計にサイレンの音が際立ちました。
確かに救急車が必要な場面ですが・・・
誰も悪くないのですが、このタイミングだけは避けてほしかった。
全ての携帯端末の電源を切って万全の態勢で臨んだのですが、まさかの救急車の登場。一気に現実に引き戻されてしまいました。映画館ではなかなか没頭させてもらえませんね。
頑張った煉獄さんを美しく散らせてあげてよという想いは消えませんが、誰にも邪魔されない究極の没頭はDVD鑑賞まで取っておくことにします。
期待しかない遊郭編
先日この映画の続き、遊郭編のアニメ化決定の発表がありました。
宇髄天元さんや2人の兄妹の鬼も気になりますが、遊郭での着物の美しさがどのように描かれるのかが楽しみです。