最大級の台風が過ぎ去り、普通の日常が戻りつつあります。思ったより被害が少なかったのは幸いでした。皆が警戒して準備をしたからこそ、その分被害は少なく済んだ。
そう考えた方が良いと思います。
警戒を促してくれた全ての方々に感謝です。
僕の住んでいる地域では幸い停電もなかったし家も無事でしたが、隣の家の飛ばされていた車庫の屋根が道路に散乱していたし、ふだんなら折れないであろう木の枝が折れて散乱しているし、台風の恐ろしさを痛感しています。
今回は最悪の結果として家屋崩壊も頭の中にあったので、かなり入念に準備しましたがそれでもやりたい箇所の半分くらいしか出来ませんでした。僕なりに頑張ったのですが、作業量があまりにも多く間に合いませんでした。
台風シーズンはしばらく続くのでしばらく窓ガラスは補強された状態のままにしておきます。
結果として大丈夫でしたが、ウチのエリアでは楽観的な人があふれていて、かなり違和感を感じました。結果として大丈夫だったから、さらに楽観的で何もしない人が増えるのでしょう。
準備した人は、「準備しておけばその分だけ安全」という記憶が蓄積される。
当然、今後も対策を続ける。
そしていざという時にも、不平不満はもらさない。
準備をしなかった人は、「しなくても大丈夫」という記憶が蓄積される。
当然、今後も対策をしない。
いざという時には、烈火のごとく怒り出す。
謎のプラス思考にも限界があり、いつかそれが通用しない時がやってきます。
生き伸びる確率が高いのは前者です。日本に生まれた以上、台風との戦いは死ぬまで続きます。台風以外にも自然災害は多い国、対策するしかないのです。
常に危機感を持って生きるのは難しいですが、心のどこかにあるとないのでは全然違います。
備えあれば憂いなし
基本すぎて言うのが恥ずかしいくらいですが、これに尽きます。
準備と片付け、全てを通して活躍してくれたのはこの子。
コードレスですが十分パワーもあります。ダイソンとかに比べると劣るのかもしれませんがこの値段でこれなら十分です。
もしかすると充電式の掃除機は災害対策としても必需品なのかもしれません。
■必要なのはピンポイントでコンパクトな情報
今回、ネット上の台風情報を見て回りました。僕の調査能力がないだけかもしれませんが、一番欲しい情報には結局最後まで辿りつけませんでした。
一番知りたい情報、それは自分の住んでいるエリアが何時頃から何時間くらいの間暴風域に入るかです。ずっと警戒しているのも限界があるし、最も警戒が必要な時間を知っていればそれ以外の時間は少し気がラクになるし、寝ることもできる。
台風は今どこどこにあって、35kmの速度で進んでいるから、3時間後くらいにはウチのエリアは暴風域に入りそうだな。テキトーに自分で計算して割り出した数字でしたが、1時間ほどずれていましたね。素人の計算はあてになりません。
市町村別の暴風域予測の必要性を感じました。
暴風域に入る時間とそれが終わる時間を知りたい。
知りたい情報はそれだけです。
最大限の警戒をしていても、それを長時間続けるのは限界があります。もっとも危険性が高い時間は何時頃なのか。それだけでも発信してくれるととても助かります。雨は予測不可能なところがありますが、風はある程度予想できるような気がします。
範囲が広いと危機感を持たないんですよ。
「自分のところは大丈夫に違いない」と思う人が必ず出て来ます。
九州地方北部・南部とか中国地方とかだと広すぎます。
九州でも南の鹿児島市と北の北九州市で全然警戒すべき時間帯も違うし、中国地方でも
鹿児島は何時ころ暴風域に入り、出るのは何時頃。
北九州は何時ころ暴風域に入り、出るのは何時頃。
下関は何時ころ暴風域に入り、出るのは何時頃。
鳥取・岡山は暴風域に入る確率はほとんどありません。
ピンポイントで発信すればそこに住んでいる人はそれだけ危機意識を持つと思います。
一番被害の酷い場所を放送して危機感を煽っても、動かない人は動かない。
あれを娯楽のように消化する人もいます。「うわーすごい」って見るだけなんですよ、ほんと。そういう人を動かすためには当事者意識を持たせる必要があります。
〇〇市は何時ころ暴風域に入る予定。
90%の確率で猛烈な風が吹き荒れます。
これくらいピンポイントで指摘すれば、動かない人も動くかもしれない。暴風域に入るまでは仮眠を取っておいて、暴風域の時間は起きて準備する。そういうことも出来ます。
気象庁やメディアがやれないなら、市町村がやる。今の個人任せの状態だと危機感を持たない人に危機感を持たせたり、命を守る行動を取らせるのはかなり難しいです。
個人的には情報を入れすぎると不安になるので、テレビにかじりついて不安になる情報を浴び続けるなら何か行動した方がいいと思います。それも出来ないなら寝る。
不安になっても台風の被害は変わりません。
本当に必要なのは正しい情報と適切な行動。被害を最小限に抑えられるのはそれしかありません。
2011年の東日本大震災の時、津波が迫る中自らの命を犠牲にして、住民へ避難を促す放送を続けた東北の女性。日本に住む人間なら、何年経っても彼女のことは忘れてはいけないと思います。