前回と同様、絶対に知らない方がいいネタバレを含みますので、未プレイの方で今後 DQ11をプレイする可能性が1%でもある方は、見ないようにお願いします。
ロウとマルティナ、それぞれの16年。果てしなく長い16年だったはずです。
ロウの想いはユグノア城跡イベント前半で吐露されます。ゆっくり語るという老人らしい形での自分の想いの表現。
城跡という抜群のロケーションのせいもあって一気に彼の話に引き込まれました。
それとは対照的にマルティナの想いは語りではなく行動で示されることになります。
若者らしい実に衝動的な想いの表現。
その行動から彼女の想いは尋常ではないということが伝わってくるので、誰もがあのシーンに魅了され、涙を流してしまうのでしょう。
■マルティナこそが真の勇者
イベントの詳細は省きます。
ここまで読んでいる人はもうすでに結末を知っている人だと思われるので改めてあのシーンをここで解説する必要もないでしょう。
もしDQ11をプレイしていないに関わらずここまで読んでしまっている方は、おそらくこのイベントはDQ11最大の感動ポイントだと思われるのでなるべくなら自分で体験して欲しいです。
他人の子ではあるが自分の弟のような大切な存在。
あの日、大切な人から託されたその弟を守りきれなかった悔しさ。16年の想い。
16年ぶりに奇跡的に再会して、またもやその弟を失おうとしている・・・
その時、彼女のとった行動に彼女の生き様すべてが凝縮されていました。
まだDQ11のことを全く知らない頃に見た販促用のポスターか何か。そのキャラクター紹介で、マルティナの横に書いてあった一言。
「キミを守る」
この言葉の意味がようやくわかりました。
■ユグノア地方・山小屋にて
暖炉の前で暖をとりながら、マルティナが自分の素性を語り始めます。ようやくゆっくりと語り合える場所を手に入れられて本当に良かった。
しかも暖炉の中で燃えている薪は自らが拾い集めてきたもの。鍛え上げられた格闘能力、類い稀なる身体能力、崖に対しても一歩もひるまない勇気、それに加えてこの優しさと気遣いと行動力。これまでのドラクエでここまで完璧な女性キャラっていました?弱点が見当たりません。
一難去ってまた一難。このあとグレイグが再び襲ってきます。
グレイグとマルティナの関係って、わかる人しかわからない例えで恐縮ですが、1stガンダムで言うとランバラルとセイラさんなんです。
マルティナに対しての攻撃を躊躇するあたりもランバラルそっくり。
本当は優しいやつなんでしょう。ただ任務に忠実なだけ。軍人としての哀しさを感じます。
主人公を後ろに乗せ、奪った馬を駆って、颯爽と走り出すマルティナ。
もはや神の領域に達していて、言葉を失ってしまいました。かっこ良すぎるだろうこれは・・・
そしてそれを寂しそうに見送るグレイグ将軍。
初めてこの男のことをかわいいヤツだと思えました。
ユグノア城跡のロウの語りから、このグレイグの馬を奪って逃亡するまでの一連の流れ。一切の無駄がなく、完璧です。
こういうのって堀井さん一人で全てを考えるのか、それとも原案を堀井さんが作ってチームで膨らませていくのか。そういうとこにめちゃくちゃ興味があります。
何度でも見たい名シーンを経て、そのイベントの締めとしてロウとマルティナが仲間になります。それだけは最初からわかっていたけど、やっぱり正式加入は嬉しいね。
ふつつか者ですがよろしくお願いします。