内向型の逆襲

念のため言っておきますが、ブログ名がとてつもなくダサいことは認識していますよ

論理的思考という武装の無意味さ

今日は晴れていて過ごしやすい。典型的な秋晴れ。

穏やかな気候、そして穏やかな気持ち、家の中を闊歩している2匹の猫。

これ以上幸せなことがあるだろうか。

 

外に出てアクティブに何かをするのもいいが、家の中で落ち着いた気分で過ごすのもいい。どちらにしても今は最高にいい季節だ。

 

スーツの下に人の苦悩がある

海外ドラマSUITSを見始めた。これ5年以上も前の作品なんですね。

まだ4話しか見終わっていないが、はまりそうだ。

 

普段弁護士という仕事に想いを馳せることはない。個人的には「人と人との争い事の解決」というのは絶対にしたくないことだ。それだけ難しいことだから高い報酬が支払われるのにも納得がいく。頭をフル回転させ、論理的に相手を打ち負かす。正しいか、正しくないかはあまり重要ではなく、法律を駆使して勝つか、負けるかだけを追求する世界。

 

舞台はニューヨークのマンハッタン。あの最先端のビルの中でセレブ的な生活をしているという設定がまずユニーク。全く現実味のない別世界の話だからこそ、安心して観ていられる。

 

個人的に好きなのはレコードコレクターでもある主人公のハーヴィーが摩天楼の絶景をバックにレコードをかけるシーン。

壁一面に収納された膨大なレコードのコレクションはセットとはいえ圧巻。タフではあるが精神的に疲れているであろう彼がレコードに癒しを求める。勝手な解釈ではあるがこの設定がいい。

 

現実では誰が正しくて、誰が間違っているを見ているのは辛いがドラマの中だから観ていられる。

 

弁護士の条件

弁護士の条件

 

 

論理的思考だけでは物事は解決しないという現実

ドラマのSUITSを観るまでもなく、人は悲しいほど利己的で自分を正当化する生き物だ。

 

「論理的思考」を武器にいたるところで揚げ足取り、罵り合いが続いている。残念ながら法律では決して解決できない不毛の争いだ。

その争いに勝つために皆自分を正当化する。そのための論理だけは身につけているようだが、語れば語るほど虚しく響く。

揚げ足取りなら子供でもできる。つまりそれだけ原始的な行為だということ。

 

この不毛の争いの厄介なところは何も得るものはないが、心に傷だけが残るということだ。多くの人がこのどうしようもなく「利己的で自分勝手な生き物」の本音に触れ続け、人間そのものをめんどくさい存在だと認識するようになる。インターネットやSNSでの消耗はこの得るものが何もない心の小さな傷が原因だと僕は思っている。

論理的思考や法律で物事が解決するのはドラマの中だけの話。現実は本当に罪深い。

 

正しいか、正しくないかの追求では決して人の心は満たされない。

誰かを打ち負かした喜びと興奮なんて一瞬でなくなる。

 

論理的思考はもちろん必要だが、それを他者に使うとこじれるケースは多い。

人は決して人の意見には耳を傾けないのだ。

 

「あ、この人論理的思考で誰かを打ち負かしている、素敵」とはならない。

 

論理的思考は自分の中だけで穏やかに行えばいい。

 

ただ凛としていればそれでいい

なんでもかんでも論理的に語りたがる人がいるが、会話にそこまで論理は必要ない。

会話に論理を持ち込みがちな人はたいてい正しいか、正しくないかにとらわれている好戦的で危険な人物だ。

 

本当に頭のいい人は人の話を黙って聞けるし、余計な事は言わない。

感情を制御し、凛としている。何も主張しなくてもその姿が美しい。

 

弁護士の世話にならなくて済むような穏やかな人生を送りたいと切に思う。

猫が昼寝を始めた。寝ている姿も最高に可愛い。