田舎に帰って車で移動するのが当たり前の生活をするようになりました。長時間のドライブでは自分や乗っている相手の両方を退屈させないために最も重要なのが音楽です。景色を楽しむのはもちろんですが、移動中にいい音楽が鳴っているだけでそのドライブは2倍も3倍も面白くなります。
自分一人で聞くのなら好きな音楽を聞けばいいのですが、相手がいる場合は話が全く違ってきます。相手を不快にする音楽をかけてしまうと100年の恋も冷める。
意中の女性が乗車している「恋路ドライブ」で聞いてはいけない音楽を僕なりに分析してみました。
■恋路ドライブに不向きな音楽
➀うるさい音楽
僕はパンクやメタル系のうるさい音楽を普段愛聴しているのですが、こういう音楽は好みが激しく基本的に女性は好きではありません。
そして致命的な欠点があります。それは
音楽がうるさくて会話が聞こえない
せっかく二人だけで会話をしたいのに、音楽に邪魔をされたら台無しです。話をしたければボリュームを下げる羽目になります。
ボリュームを下げた、パンク、メタル系の音楽には何も価値がありません。やっぱり一人で聞くときだけにしたほうがよさそうです。
➁濃すぎる音楽
若い頃から今まで長渕剛の曲に何度涙したかわかりません。本当に心にしみる詞を書き、それにあの歌声が乗っかるのですから説得力があります。椎名林檎も大好きでよく聞いています。二人とも大好きですが、やはり恋路ドライブには不向きです。
アクが強すぎるのです
椎名林檎が大好きな女性だったら、逆に歌の中に没入してしまい、会話に参加してくれません。情念が強すぎるアーティストも一人のときに聞くべきでしょう。
➂別れの歌
世の中には多くの別れの歌があります。泣ける歌はたいてい別れの歌です。
さよなら / オフコース
M / プリンセスプリンセス
今思いついた古い2曲ですが、両方共めちゃくちゃいい曲です。
悲しい歌は音楽性の深みを語る素材としてはいいのですが、どうしようもなく悲しくなるので、ドライブには向きません。
語るのはもっと先の仲良くなってからでもいいでしょう。
➃バラード
➂とほぼ同じですが、こちらはテンポが遅く眠くなる危険もあるので、ドライブには向きません。まだ目的地までの往路は良いのですが、いきなりバラードをかけるわけにもいかないし、復路は睡魔との戦いもあり睡眠導入となりがちなスローテンポの曲は危険。
バラードは安全運転の敵です。
➄流行りの音楽
90年代のJPOP全盛期ならば「みんなが知っているだろう曲」はそのままみんなが知っている曲だったが、今は違う。流行っているといってもそれは狭い世界だけのことで、流行を追っていない人が大半なので全く盛り上がらない。
むしろこの人の音楽センス、ダサい
という間違った悪印象を与える可能性の方が高い。JPOPは危険です。
➅歌がうますぎる人
これはわかる人にしかわかってもらえないと思います。歌はほどよく上手なのが聴きごごちがよく「自己アピール」しすぎな歌は主役になってしまいます。ドライブしている自分たちが主役なのです。主張が強すぎる歌に主役を奪われてしまっては元も子もありません
■会話の邪魔をしない音楽がベスト
結局のところ恋路ドライブは会話がメインです。会話を妨げる音楽はいかなる理由があってもダメです。
どういうのが会話をさまたげないかというと、あっさりした音楽だと思います。さりげなく会話の後押しをしてくれるような、自ら一歩下がって鳴ってくれるようなそういう存在がドライブの供にオススメです。
古今東西の会話の邪魔をしないアルバムを挙げてみました。
荒井由実 / MISSLIM
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大滝詠一 / A LONG VACATION
The Beatles 1962-1966(赤盤)
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The Beatles 1967-1970(青盤)
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(What's The Story) Morning Glory? / Oasis
(What's The Story) Morning Glory? (Remastered)
- アーティスト: Oasis
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洋楽は日本人にとっては詞が直接響いてこないので聞き流せるんですね。とりあえず大定番のビートルズの赤盤、青盤があれば往復3時間は大丈夫です。
オアシスは少し濃いかと思いますが、ほどよい「楽曲のドライブ感」のある大名盤ということでチョイス。
若者であればあるほど、大瀧詠一が良いでしょう。「古くていい音楽を知っている」は最強の武器になります。
ユーミンはベストアルバムではなくこういうアルバムがいいでしょう。
それぞれ「これってどういう人?」と聞かれたときのための豆知識を仕入れるのを忘れずに。
■11月のある晴れた昼間に
シチュエーションによって音楽の響き方は全く違ってきます。
外で聞いた方がいい音楽もあるし、家でじっくり一人で聞くべき音楽もある。使い分けが重要だなとここまで書いていて自分でも思いました。
まだ10代だったころ11月頃の晴れた昼間に、公園に向かう車の中でビートルズのHere Comes The Sunを聞きました。あれがあの曲の雰囲気にあった最高のシチュエーションで、楽曲の良さをさらに引き上げてくれた瞬間でしたね。
人は記憶とともにその曲を思い出す生き物です。